salmontiskunの日記

高校卒業まで田舎育ちで、そこそこ世間的に評価の高い都内国立大学および大学院に進学、その後都内IT企業で企画事務担当として働くアラフォーサラリーマンのブログです。特にテーマは決めてませんが、奨学金返済、マインドフルネス、などなど、「精神的、経済的、肉体的に幸せに生きるためには・・・」というテーマでブログを書いていきます。

「オウム事件真相究明の会」が追求したい真相って何だろう。

「オウム事件真相究明の会」発足 -オウム真理教と私の記憶 - salmontiskunの日記の続きである。率直に言って、私は「オウム事件真相究明の会」のニュースを聞いた時から大きな違和感(もっと言えば胡散臭さ)を感じていた。 私がどのような点で違和感を感じ…

「オウム事件真相究明の会」発足 -オウム真理教と私の記憶

2018/6/4 「オウム事件思想究明の会」が発足した・・・らしい。 呼びかけ人、賛同人には多種多様な文化人が含まれ、その中には、佐藤優氏、田原総一朗氏、香山リカ氏、小林節氏など、テレビ、ラジオ、映画、雑誌新聞その他メディアで姿を拝見する機会の多い…

自分の愛する故郷の劣化の悲しみ

田舎での子育て -自分の子ども時代を振り返りながら考える - salmontiskunの日記の続き。前回述べたように、私の高校までの故郷での暮らしは大きな問題に出くわすこともなく、恵まれたものであった。両親はともかく、私自身は実家周辺の集落の人々との関係…

田舎での子育て -自分の子ども時代を振り返りながら考える

私の実家と周囲の集落の人たちとの関係 私の実家の付近は日本有数の透明度を誇る清流の中流域にあり、山がちな地域の中で珍しく、まとまった平地*1に恵まれた地域であった。恐らく古くから開墾されてきた土地だろうと思うが、その平地全体に水田が広がり、水…

過疎化最前線の故郷を東京から慈しみ、懐かしむ

これまで何度か書いてきたが、私の故郷は田舎中の田舎だ。平地が少なく、どの大都市からも物理的に遠いという地理的要因のせいもあり、過疎化のスピードは加速こそすれ、今後緩和に向かいそうなポジティブな兆候は全く見受けられらない。数十年昔、過疎化か…

過激で刺激的、必要以上に攻撃的な発言を繰り返す人たちへの対処

高プロ議論で「自己責任論」を唱える方々へ - salmontiskunの日記の続きである。 無意味に攻撃的な人たち 過激で必要以上に攻撃的な発言をする輩はいつの時代にも、どのようなトピックにも必ずいる。そして、彼らの発言が時に社会の耳目を集め、大衆の怒りが…

高プロ議論で「自己責任論」を唱える方々へ

高プロをめぐる議論で「過労死は自己責任論」を声高に叫ぶ人たち 世の中には想像力のない人がいる。高プロをめぐる議論で声高に自己責任論を叫びたてる人たちもその典型的な例だ。 人材派遣会社ザ・アール奥谷禮子社長のコメント(少し古いが「週刊東洋経済20…

なぜ日本で今、高プロを導入しても失敗するか

多様な働き方とは -昭和のモーレツサラリーマンからワークライフバランス重視派まで - salmontiskunの日記の続きである。 可能な限り、法制度および社会全体の感覚両面で、多様な労働観は尊重されるべきである 前回述べたことの繰り返しだが、私の基本的な…

多様な働き方とは -昭和のモーレツサラリーマンからワークライフバランス重視派まで

「多様な働き方を認める」とは 今さら言うまでもないが、人はそれぞれ異なる。得意な部分、苦手な分野、体力の有無、趣味嗜好、価値観、様々な要素が組みあがって一つの人間を形作る。労働観についてもそれぞれ異なるのは当たり前だし、人それぞれ取り巻く環…

「高プロ」をめぐる議論を始める前に・・・まずは自分の立ち位置を整理する

働き方改革法案が2018/5/31 衆議院本会議で可決され、参議院での審議が始まった。現状の衆参両院の議席の状況を踏まえると、法案に多少の修正が入ったとしても最終的には可決されることと思う。 www.huffingtonpost.jp 「高プロ」とは 働き方改革法案で議論…

田舎のコミュニティ=政治哲学で言うところの共同体主義?

私が生まれ育った故郷(田舎)におけるプライバシーの概念 とは - salmontiskunの日記の続きである。 リベラル コミュニタリアン論争 少し話を脱線する。 20年近く前、大学院で政治学のゼミを受講することになり*1「リベラル - コミュニタリアン論争」に関す…

私が生まれ育った故郷(田舎)におけるプライバシーの概念 とは

私が生まれ育った故郷の情景を今一度思い出してみる -続き - salmontiskunの日記をもう少し突っ込んで、私の故郷の情景をもう少し突っ込んで考えてみたい。 自分の一挙手一投足が町の人たちに知れ渡る 基本的に田舎ではコミュニティ全体が顔見知りである。見…

私が生まれ育った故郷の情景を今一度思い出してみる -続き

私が生まれ育った故郷の情景を今一度思い出してみる - salmontiskunの日記の続きである。 他の地域と比べればまだ開放的な田舎である ただ客観的に見て、私の故郷は他の地域と比べて、極端に閉塞的でもな、排他的でもないという事実は明記しておかねば、と思…

私が生まれ育った故郷の情景を今一度思い出してみる

都会にあって田舎にないもの・・・ - salmontiskunの日記の続きとして、私が生まれ育った故郷の情景を今一度振り返ってみたい。私が18歳まで生まれ育った地域は、「ザ・田舎」と言っていい地域だ。私が生まれた町の人口もこの数十年で半減してしまった。私の…

都会にあって田舎にないもの・・・

「田舎に住んでいるだけで、想像以上のハンディを背負わされている」・・・のはそうかもしれないが - salmontiskunの日記の記事で、 リアルに五感で文化を楽しむ経験、機会の差 多様な考え、意見に触れられる機会の差 情報量、選択肢の幅広さの差 の3点で、…

LGBTの方々の力になるために -「あなたのためを思って」という人に限って、傷つける傾向にある

勝間和代女史のカミングアウトは、LGBTの方々にプラスの影響を与えるだろう、しかし・・・ - salmontiskunの日記の続きである。叶恭子氏であったか。 「『あなたのことを思って』という人には、『私のことを思う前に、まず自分のために生きてください』と返…

「田舎に住んでいるだけで、想像以上のハンディを背負わされている」・・・のはそうかもしれないが

見えている世界の違い -田舎 vs. 都会 高学歴 vs. 低学歴 - salmontiskunの日記の続きである。 田舎者は、田舎に住んでいるというだけで、想像以上のハンディを背負わされている これは、「底辺校」出身の田舎者が、東大に入って絶望した理由の記事から引用…

勝間和代女史のカミングアウトは、LGBTの方々にプラスの影響を与えるだろう、しかし・・・

日本社会全体で、LGBTの方々を取り巻く環境は、少しずつ良くなっている LGBTの方々に対する世間の目や、彼らを取り巻く環境はこの10年で劇的に変わった。日本社会における理解も進み始めた。思いつくままに、幾つか例を挙げてみると・・ 渋谷区では2015年、…

見えている世界の違い -田舎 vs. 都会 高学歴 vs. 低学歴

二元論の構図のdilemma 過去3回ほど、田舎のコミュニティと東京の著名難関大学出身者のコミュニティの違いというタイトルで記事を書いたが、実は記事を書きながら、田舎と東京(の難関大出身者)という括りで集団を真っ二つに区分し、対立構造に配置すること…

日大アメフト部の事件が象徴する日本社会の負の側面とは

「日大アメフト部宮川泰介選手の会見に見るデジャビュ -日本社会の負の側面」というタイトルで、以前記事を二件ほど書いた*1が、今日は同じテーマで、もう少し深く突っ込んで考えてみたい。今回の事件を一般化し、日本社会全体に広げて語る場合に、まず念頭…

批判/批評がそれ自体目的となってはならない -日大アメフト部事件 (そのまた続き)

前々回の記事と前回の記事に続く。 これまでの主張のまとめ これまで繰り返し述べてきたことで、くどいのは百も承知であらためて、「批判/批評それ自体が目的となってはならない」ことは再度記載しておきたい。 今日のテレビの各種ワイドショーでも日大アメ…

第三者が取るべき「節度ある態度」とは -日大アメフト部事件 (続き)

第三者が取るべき「節度ある態度」とは -日大アメフト部事件 - salmontiskunの日記の続きである。 そもそも本事件において、詳らかにされるべき事象、今後の望ましい展開や最終的な帰結はどのようなものか。 本事件の根本的な原因を徹底的に調査し、その解…

第三者が取るべき「節度ある態度」とは -日大アメフト部事件

批判するにも冷静に、過激な表現は使わずに 日大アメフト部宮川選手の暴力的なタックル事件、事は日大アメフト部の問題だけにとどまらず、日大当局の不誠実で社会の良識からかけ離れた内部統治体制の問題にまで社会の厳しい目が向けられるようになっている。…

日大就活生の皆様へ・・・ご安心ください。就活への影響はほぼ皆無といってよいですから。

日大在学中で、現在就活中の学生が、面接官に「今回の事件についてどう思うか」と聞かれたケースがあったらしい。また本日行われた日本大学大塚吉兵衛学長の会見でも、学長自ら 「就職のところでハンディキャップにならないように、企業さんにはお願いしない…

日大アメフト部、引いては日大の機構改革の行く末を抑制された節度ある態度で見守ろう

2018/5/24 日本大学アメフト部内田監督および井上コーチの会見の顛末 日本大学アメフト部内田監督、井上コーチによる昨日2018/5/23に行われた会見は、不遜な司会の一連の態度も大きな一因となり、日本大学側の組織統制そのものに致命的な問題があるという印…

日大アメフト部宮川泰介選手の会見に見るデジャビュ -日本社会の負の側面 -続き

昨日の投稿を続ける。 日大アメフト部事件 -既視感(デジャヴュ)とは 昨日「私を含めた多くの社会人が、宮川選手の状況に一種の既視感(デジャヴュ)を見た」と述べたが、その心象が果たして妥当性を持っているかどうかを探るべく、ネット上を彷徨い、twit…

日大アメフト部宮川泰介選手の会見に見るデジャビュ -日本社会の負の側面

ここ数週間、世間を熱く賑わせている日大アメフト部部員の関学選手QBへの常軌を逸したラフプレー事件。本事件に関する報道は、ネット、TV共に異常な量を保ち続けている。衝撃的なラフプレー(一種の暴行)映像が繰り返し流される一方で、直接的に本事件に関…

奨学金という名の教育ローン事業を公的機関が運営する意味について考える -その3

前回の記事と前々回の記事に続く。 繰り返しになるが、利潤拡大をその本質的な生業として期待されない日本学生支援機構が運営する奨学金事業は、民間企業には担うことが難しい部分にのみ特化して運営するべきである。 まず、民間で担える分野にまでわざわざ…

奨学金という名の教育ローン事業を公的機関が運営する意味について考える -その2

返済を前提とする奨学金(学生ローン)事業は、公的機関がやらなくてよい 前回の記事に続く。私が給付型ではなく貸与型の教育ローン事業を民間に任せた方がよいと考える理由はまとめると、以下の通りである。 民間の金融機関ですら難しい与信管理、返済状況…

奨学金という名の教育ローン事業を公的機関が運営する意味について考える

5/16の記事と5/17の記事に関連して・・・もう少し思うことを追記したい。 日本学生支援機構の事業概況 日本学生支援機構のホームページによれば、 学生がどんなときでも安心して学ぶことができるよう、必要なサービスを提供していくことを組織の目的に掲げ、…