日大就活生の皆様へ・・・ご安心ください。就活への影響はほぼ皆無といってよいですから。
日大在学中で、現在就活中の学生が、面接官に「今回の事件についてどう思うか」と聞かれたケースがあったらしい。また本日行われた日本大学大塚吉兵衛学長の会見でも、学長自ら
「就職のところでハンディキャップにならないように、企業さんにはお願いしないといけない」
というコメントがあったとのこと。
私も就活には苦戦した口で、就活生の苦悩とかネガティブなモードに入りがちな気持ちはよくわかる。私もそうだが、マイナス思考の傾向にあると、些細な事象をさも重大な出来事のように捉えてしまう。今回の事件が自分の就活に与える影響を過度に悲観的に感じている日大就活生も多いかもしれない。特に、5月のこの時期でも、自分が行きたい企業からの内定が一つももらえていなかったとすれば、焦りが最高潮まで高まっているかもしれないが・・・
ご安心ください!今回の事件が皆様の就職活動に直接的に負の影響を与えることはありませんから!
と声を大にして申し上げたい。
どうか冷静になって考えてみてほしい。普通の知性と理性を持つ採用担当面接官であれば、あなたが日大卒であるというだけで、マイナス評価をつけるなどありえない。世間はそれほど愚かではない。
あなたが日大に入って学生生活を送ってきたからと言って、世間の常識とかけ離れた異常な常識を持つ日大アメフト部指導陣および大学理事会や法人本部から、あなたの人となりが影響を受ける、ということはあり得ないのだから。日本大学に在学していたとしても、あなた自身の個性や信念と日大の現時点の問題は全く別物である。当たり前のことだ。
更に、日大教職員組合声明を読む限り、普通の学生達に直接的にかかわる機会が多い日大教職員の方々の感性や良心は立派なものに見えるし、日本大学では立派な教職員から適切な教育を受ける機会があるのだろう、と普通に想像できる。
就活がうまくいかないのであれば、まず自分自身を見直し、併せて今後の人生展望を深く考えた方がよい
確かに、どの世界にも偏った思想の持主や、短絡的な思考しかできない人間はいる。数は極めて少ないだろうが、「日大生は門前払い」という異常な面接官もいるかもしれない。それは言い過ぎにしても、採用ボーダーライン上に複数の就活生が存在する状況で、「どの学生を採用し、どの学生を落とすべきか」を深く熟考することなく、短絡的に日大生をまず落とす、という判断を下す不届きな採用担当もいるかもしれない。
ただ、そもそもそんな変な採用担当がいる企業で働きたいだろうか?新卒採用という重要業務に、知的に冷静に判断する能力にかける人材が就いている企業はどう考えても異常である。入社したところで世の常識が通じず、苦労することは目に見えているし、ある意味「日大生というだけで落とすような企業は、落とされてよかった」と思うくらいがよいと思う。
また、冒頭で「『今回の事件をどう思うか』と聞かれた」という日大就活生の体験談を紹介したが、その体験談は日大総長が言う就活のハンディキャップにはあたらない、と思う。普通に淡々と自分の思うところを正直に述べればいいだけの話である。普通に返せば、プラス評価になることこそあれ、マイナス評価になるなど考えられない。
もしも就活がうまくいかなかったとしたら、それは、あなたが日大卒だからではなく、また今回の事件が世間を賑わせたからでもない。就活は、基本的には、あなたの本質的な能力や特性が応募先企業の求める人材像に合致するかどうか、が全てで、「就活がうまくいかないのは、ミスマッチの企業に応募し続けているから」という単純な事実は冷静に受け止めた方がよい。
他人ごとに聞こえるかもしれないが、就活に失敗し続ける、という経験も、それはまた「自分にとって幸せな生き方とは何か?」を深く考える良い機会である、とも思う。本当に。
このブログでも何度か述べているが、これからの時代、大企業で安定して定まで働くというモデルはもはや実質的に瓦解しつつある。業界にもよるが、これからは一つの企業のみに属して滅私奉公で働き続けるというスタイルは時代遅れで、必要なプロジェクトごとに必要とするスキルを持つ人材が集まってプロジェクト完了までの短期間契約で働き、対価を得る、というモデルが自然になってくる。昭和的な感覚での「就活失敗」は、今の時代は全く失敗ではない。
では具体的に就活に失敗し、就職先が見つからない学生(日大生に限らず)が、どうやって食扶持を探し出し、生きていくのがよいのか。そのあたりは、また長くなるので、別の機会にでも私の考えを記したい。