salmontiskunの日記

高校卒業まで田舎育ちで、そこそこ世間的に評価の高い都内国立大学および大学院に進学、その後都内IT企業で企画事務担当として働くアラフォーサラリーマンのブログです。特にテーマは決めてませんが、奨学金返済、マインドフルネス、などなど、「精神的、経済的、肉体的に幸せに生きるためには・・・」というテーマでブログを書いていきます。

都会にあって田舎にないもの・・・

「田舎に住んでいるだけで、想像以上のハンディを背負わされている」・・・のはそうかもしれないが - salmontiskunの日記の記事で、

  • リアルに五感で文化を楽しむ経験、機会の差
  • 多様な考え、意見に触れられる機会の差
  • 情報量、選択肢の幅広さの差

の3点で、都会の暮らしの方が優れていると思うが、同時に限られた情報源と閉じたコミュニティの中でそこそこ幸せに暮らすのも悪くないのではないか、というどっちつかずの結論とした。

今日は我が身に振り返って、少し具体的かつ詳細に、都会にあってかつ田舎にないもので、自分にとって必要不可欠のなくてはならない要素を洗い出してみようと思う。そして、自分が漠然と考えている「都会暮らしの方が良い」という考えの根拠を詰めて考えてみたい。

都会にあって田舎にないもの

蔵書が豊富な図書館

私は本を読まないときは全く読まないが、スイッチが入った時は様々なジャンルの本をむさぼるように大量に読む。たとえば、友人との会話で刺激を受けたときに自己啓発系の本を読み漁るとか、精神的に大きなダメージを受けて、回復のために家に閉じこもって、大量の本を読み漁る、とか。基本的に本を読むことが好きなのだと思う。
ただ、平均より少し上程度の年収である自分には、好きなだけ何の気兼ねもなくamazonなどで本を購入できるほど家計に余裕はない。そのような私にとって、蔵書が豊富な図書館の存在は必要不可欠である。
幸いなことに、図書館が近くにあるかどうかを物件選びの条件にしたわけではないのだが、私が今住んでいる東京のわがマンションから徒歩3分のところに区営図書館がある。23区のうちの一つであるということで、蔵書レベルはほぼ問題なく、また在庫がなければ区内の他図書館から取り寄せもしてくれる。図書検索 - 予約 -予約確保連絡という一連の流れはすべてネットで完結し、極めて便利なので、わざわざ本屋に足を向けることも本当に少なくなった。
勿論、新刊図書はなかなか借りる順番がめぐってこないが、どうしても早く読みたいとか、一生手元に置いておきたいとかいう本以外は、図書館のおかげで無料で調達できるようになった。
翻って田舎では・・・私の故郷についていえば、そもそも近くに図書館というものが存在しない。人口が減っているから当然だが、町役場にお遊び程度の図書室があるのみだ。必然的に何か本を読みたいとなったら、amazonで買うより他なく*1。田舎で読書好きの方は、家計に大きく影響するだろうと思う。

国際色豊かでバラエティに富んだレストラン、カフェの存在

東京は世界一美食の町と言われる。ミシュランの星付き店舗の数は、本場フランスを抜いて世界一位らしい。和食は勿論のこと中華、イタリア、フランス、スペイン、エスニック、南米、ロシア、諸々様々な食文化が容易に楽しめる。また高級なレストランからコスパ抜群のビストロまで、選択肢はより取りみどりだ。
私の今住んでいるところは都心に近いということもあり、徒歩圏内に本当に様々な食事処がある。食を楽しむのに何の障害もない暮らしだ。
私は「衣食住の中で何を一番重視するか」と問われたら躊躇なく「食」と答えるほど、食べることが大好きな人間だ。食を通じて様々な世界の文化を学んでいきたいと思っているし、また同時に日本各地の様々な郷土料理を食し、和食の奥深さにも触れていきたい学んでいきたいと常々思っている。
なので、東京の食文化の豊かさは自分にとってとても大切なもので、田舎の極めて限定された外食のオプションを思いおこすと、東京の今の暮らしを捨て去ることはできない、と思う。

物価が安い・・・住居費を除いて

田舎から出てきた私に言わせれば、「都会の方が田舎に比べて物価が高い」と巷で言われる言説は、一部正しいが、状況を適切に示してはいないと感じる。
まず、土地、マンションなど「住」に関わる部分については、都会の方が物価が高いというのは紛れもない事実である。私の田舎など、4LDKのそこそこ新しい一軒家(土地庭付)の価格が1,000万前後だったりする。東京近辺だと、郊外でも安くて4,000万円はする物件だ。
勿論賃貸料も安い。2LDKの庭付き一軒家が家賃3万円、とか普通にある。もちろん駐車場もただだ。
しかしながら、住に関する費用を除けば、私の感覚では東京の方がものは安い。正確に言うと、何でも高いものから安いものまで東京ではバリエーションの幅が広いが、同じ品質のものを比べれば東京の方が田舎より物は安く、住居費さえ除けば生活を安くあげることも可能だと思う。
冷静に考えると当然だと思う。都会の方が物流が発達しているし、全国のあらゆる物品が都会にまず集められてくる。業者間の価格競争も激しい。翻って、田舎では物品を運ぶ物流コストがまず必要で、業者間の競争も限定的だ。たとえば私の故郷の実家最寄りスーパーの物品の価格と、東京の我が家の近くのスーパーの価格を比べると、体感的に東京の方が若干安い印象だ。日曜消耗品、衣類、美容院、その他諸々全てだ。
東京には一玉一万円のメロンとか、一粒2,000円のイチゴとか、上を見ればとんでもなく高い物品もあるは事実だが、安く暮らそうと思えばどこまでも安く暮らせるのだ。
その上、収入は田舎の3~4倍にもなり、住居費が高くても、日々の暮らしをつつましく暮らしていさえすれば、様々な文化的活動や海外旅行など自分がやりたい余暇を思う存分堪能できるのが東京の暮らしなのだと思う。

(次に続く)

*1:田舎の書店はあっても在庫に乏しく、使う気になれない