奨学金を借りても大学に行ってよさそうなケース -その2
昨日の続きである。
医学部、薬学部、看護学部など卒業後に安定した職業に就くことがほぼ保証されているケース
今後どの職業が安定していて、どの職業が落ちぶれていくかなど、誰も予測はできない。一昔前では最難関の資格であった弁護士や、制度改革の影響もあり、資格を取ったから安定した食い扶持が確保できるということはなくなった。
資格とって間もない時期の弁護士のケースでは、年収300万程度のケースも少なくないとのこと。極端なケースでは、年収100万の場合もあるらしい。
同じく難関資格の代表格である公認会計士、また少し難易度は落ちるが税理士などの士業従事者の先行きも厳しそうだ。オックスフォード大学 オズボーン教授の論文によると、「機会に奪われる職業ランキング」で、会計士は堂々の2位にランクイン。(以下画像はアスキー社の記事から引用)
経営改善指南、コンサルティングなど、機械やAIによる代替が難しい分野で付加価値を出せない会計士、税理士はどんどん仕事を奪われ、お金を稼ぐのが難しくなっている現状がある。
この文科系の各種資格取得者の現状がかなり厳しい一方で、医学、薬学、看護系従事者の安定感は依然確固たるものがある。医療分野は国家の規制が強く、また業界団体の圧力も強いため、市場原理の採用や、機械による業務大体の方向には中々向かいにくい傾向があるようだ。
無論冒頭に記載した通り、将来どうなるかは誰もわからないし、誰も保証はできない。ただ、30年後、50年後はともかく、ここ10年のスパンでみた場合には、医師、看護師、薬剤師などは安定した収入が保証される職業と位置付けてよいと思う。(ただし、歯科医は微妙・・・歯科医の話はまた別の機会に書きたい)
よって、奨学金を借りて医学系、薬学系、看護系の大学に進学しても、十分にペイするだけの収入は得られるといってよい。
何か具体的にやりたいことがあるわけではない高校生は、奨学金で大学に行くという選択をとるのであれば、せめて現時点でつぶしが聞くと思われる学部を選択すべきである。
特に、看護系であれば、偏差値もそれほど高くなく、また専門学校レベルの難易度でも資格が取得できることを考えると、男女問わず当面おすすめの進学先といってよいかもしれない。