salmontiskunの日記

高校卒業まで田舎育ちで、そこそこ世間的に評価の高い都内国立大学および大学院に進学、その後都内IT企業で企画事務担当として働くアラフォーサラリーマンのブログです。特にテーマは決めてませんが、奨学金返済、マインドフルネス、などなど、「精神的、経済的、肉体的に幸せに生きるためには・・・」というテーマでブログを書いていきます。

昭和の成功モデルの終焉ー大学進学のROI低下

昭和の人生勝ちパターンモデル(いい大学に入学し、いい就職先に就職し、定年まで安定して働く)が崩れた

平成30年の現在、昭和の人生勝ちパターンとされた

  • 中高で勉強を頑張って、高い偏差値の大学に入る
  • 大学4年は普通に人並みに過ごし、就職活動を頑張って東証一部上場の安定した大企業に就職する、もしくは公務員になる
  • 就職した後は60~65歳まで同じ会社で働き続け、その後は厚生年金で経済的に不安がない老後を過ごす

というモデルが崩れ去った(少なくとも多くの人にとって当てはまらなくなった)という厳然たる事実がある。この事実はTV、紙媒体のメディアなど様々な分野で喧伝されているものの、多くの人の生き方、人生観を変えるまでには至っておらず、いわゆる「昭和の生き方」にしがみついている人々が多いということなのだろう。

大学進学率が戦後上昇の一途を続け、二人に一人が大学卒業の経歴を持つようになっている現在。以前と異なり、「大学卒業」がイコールエリートを意味することはあり得ないし、ましてやいわゆる安定した大手有名企業への就職が保証されることはない。

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(上記図は、武庫川大学資料より引用)

また運よく、高度経済成長期ならいざ知らず、東証一部上場の大手企業だからと言って定年まで安定して勤め上げられる保証などどこにもない。これもほぼ多くの人が認めつつある定説なのだが、肌感覚として理解している人は意外に少ない。近年の若者就職活動の大手志向などはその一例。

思いつくままに業績が極端に悪化した企業を列挙するだけも・・・東京電力SHARP東芝・・・古くは山一證券北海道拓殖銀行・・・などなど。また会社が倒産しないまでも、中高年リストラは誰の身にも起こりうる。実際、私が働く東証一部大手企業でも40台中盤以降で能力に問題あると判定された人員は、人事部付きとなり、社内で働き口を探すか(社内就職活動)、転職するかを迫られている。古い人間からすれば世知辛い世の中だ。

「大学卒業」という肩書獲得に要する費用対効果(ROI)が格段に下がった現実

要は、ご時世が変わり、高いお金を出して大学卒業というステータスを得ても、それに見合う効果が得られないケースが極めて多くなっている、という厳然たる事実を見据えなければならない。本件に限らず、時流に乗り遅れたり、時代の趨勢、展開を読み間違えると、その人の人生に多大な影響を及ぼす。東京直下型地震や飛行機事故など突発的な事故はともかく、大まかな世の流れ、趨勢は誰にでも平等に情報が与えられており、与えられた情報に基づいて合理的な判断を下せる。

このところ日本でも「自己責任論」が蔓延しており、自らの身は自分で守らざるを得なくなっている。なので、「大学に行きたいが経済的に余裕がない、なので奨学金を借りて大学に行く」という選択肢を下す前に、冷徹に「奨学金を借りてまで大学に行く」ことに果たしてそこまでの価値があるか、ほかに代替手段はないか、を中学・高校の段階から冷徹に判断すべきなのだ。