奨学金(という名の教育ローン)-諸外国の事情
諸外国の事情も日本同様、もしくはさらに過酷
ただ、奨学金(という名の教育ローン)の返済に苦しみ、自己破産に陥ってるのは日本の学生だけではない。
アメリカ
以下、東洋経済新聞社の記事を一部引用する。「自己責任」の感覚が強いアメリカでは、
私大生の75%が、平均400万円もの学生ローンを抱えている。2000万円以上の人も41万人を超える。米国の成人人口の4人に1人、4470万人もの人々が学生ローンを抱えて暮らしている
とのことで、しかも
学生ローンの大半は米国連邦からの借り入れであるため、日本と異なり、自己破産を宣言しても返済義務は消滅しない
らしい。自己破産で奨学金の負債を帳消しにできる日本*1より、状況は過酷とも言える。
イギリス
Blogosの記事によれば、若年層の高失業率が深刻なイギリスにおいても学生ローン返済状況は深刻で、ある試算によると、
2010年に32%だった返済不能率は45%に上昇している
とのこと。
韓国でも学費や生活費を学生ローンで賄ったものの、返済不能に陥り、自己破産する若者が増えつつあるらしい。
ドイツやフランスなど高等教育に対する国庫負担率が高く、格安な授業料で大学に行ける国は別として、本人負担、親負担が大きい国においては日本と同様の問題を抱えるケースが多そうである。なので、奨学金返済に伴う高負担、自己破産の問題は日本に限った問題ではなさそうである。
*1:とはいえ、債務は簡単に帳消しにならず、連帯保証人の支払い義務が発生する・・・